平成18年第4回定例会(第5日目)
平成18年12月11日
一般質問
質問:渡辺博
師走を迎え、仙台市は何かと慌ただしい、しかも活気にあふれる季節になりました。
活気にあふれたまちの喧騒をよそに、降雪時期を迎えて、長年解決できずに持ち越しているある課題で私は頭がいっぱいであります。それは、積雪時の歩道橋の除雪と安全確保であります。特に国道をまたぐ歩道橋に関してであります。小学校の児童の通学路であり、御高齢の皆さんの大事な安全を確保する通路が、凍結により一転して危険な凶器にもなります。その対策が十分用意されぬままに、ことしも冬を迎えることになりました。
道路行政に関しては、政令市移行後、県道は仙台市に管理が移管され、仙台市に一元化されました。そのためかなり効率よく道路管理が行われるようになり、市民の要望にも迅速、的確に対応できるようになりました。しかしながら国道だけは、市内の主要地域を走りながら、市民生活に密接な関連を持っていながら、仙台市の手の届かないところにあります。
歩道橋の管理の問題を初めとして、街灯の整備など市民の声がなかなか届きにくい状況があるようです。そして、国道沿いの街路樹と仙台市の街路樹との統一性がないため、杜の都仙台にふさわしくない管理がされているように思われます。仙台市として現状をどのように認識されておられるのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
国と協議の上、仙台市に管理が一元化するよう方策を講じてはいかがかと思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。せめて連携の強化を図り、少なくとも歩行する上でいささかでも危険な状況が起きないような配慮をすべきであると考えますがいかがでしょうか、お考えをお聞かせをいただきたいと思います。
仙台市と宮城県との課題についての認識と取り組みについて伺いたいと思います。ただいま国との連携のことを申し上げましたが、本市と宮城県との連携についてお尋ねいたしたいと思います。
仙台市長が交代して一年四カ月、宮城県知事が就任して一年余り。それぞれいわば試運転が終わって、いよいよ本格的な市政、県政のそれこそ加速度的推進をお二人のリーダーには期待するところであります。仙台市民にとっても、仙台市との連携を訴えた県知事の就任は、県と仙台市の間にある懸案事項の解決に道筋ができ、県市連携のさらなる促進と成果をもたらすものと期待し、願っているところであります。
本市と県との間にある懸案事項を市長はどう認識されておられるのか、まず御認識をお聞かせいただきたいと思います。また、これまで市長が取り組んでこられたことをお聞かせください。
さらに、今後取り組もうとしている課題についてお聞かせをいただきたいと思います。本市と県には解決すべき課題があるにもかかわらず、県知事、市長が交代した割には課題解決への取り組みに変化が見られないと市民に思われてからでは遅いのであります。
次に、仙台市内にある広大な面積の民地に対する仙台市の考え方についてお聞きしたいと思います。仙台市内中心部には広大な面積を占める民有地があります。これらの活用につき、本市としてはまちづくりの責任を持つ立場として傍観しているだけでは済まないと考えますが、いかがでありましょうか。
梅原市政になって感じることは、開発計画に待ったをかけるだけで対案を提示しない仙台市、そんな印象を市民に与えているような気がいたします。あすと長町に構想された中華街、JT跡地に予定された大型ショッピングセンター、いずれも仙台市にはそれだけの理由があり反対を表明し、関係者が受け入れたという経過はあるものの、まちづくりの責任者、仙台市として何か物足りないものを私は感じるところであります。
これらの広大な民地が市中心部にあり、まちの形成に大きな影響を与えることにかんがみ、仙台市のまちづくりに寄与していただけるよう協力を要請していける体制を構築することが必要だと考えますが、いかがでございましょうか。東北大学雨宮キャンパスの跡地利用協議会などがいいモデルになるのではないかというふうに考えております。具体的にお聞かせをください。
東北大学片平キャンパスについて、東北大学雨宮キャンパスについてなど、移転が確実な大学キャンパスについてお聞かせをいただきたいと思います。そして、宙に浮いた形に見えるJT跡地、そしてまた移転が取りざたされるJR宮城野貨物駅、それぞれについてどのようにお考えになり、あるいは取り組もうとしておられるのかお聞かせをいただきたいと思います。
仙台市の社会体育施設の整備と課題についてお聞かせをいただきます。
本市には、サッカー、バスケット、野球の三つのプロスポーツ球団が本拠地を置き、市民ファンの支援を受けながら活躍中であります。これだけの数の球団が本拠地を置くのは地方都市として珍しいと聞くにつけ、大事にしていかなければと思う一人であります。
しかし一方、限られた体育施設をプロ球団が使うことにより、ただでさえ不足がちな社会体育施設の利用の点で、市民スポーツに影響が出ているのではないかと危惧するところであります。市民の間に不満はないのでしょうか。プロスポーツ球団の充実と市民スポーツの振興に整合性を図ることが肝要と思いますが、どのようにお考えでありましょうか、お聞かせいただきたいと思います。
さらに、陸上競技を念頭に置いた市民総合運動場の整備が求められて久しいのでありますが、現在いかがお考えでありましょうか、お聞かせをいただきたいと思います。
宮城野陸上競技場は、仙台市の熱意と宮城県の理解のもと、本年平成十八年八月から第三種公認が更新され、平成二十三年まで利用できる見通しができました。仙台市民、特に中体連を中心とした関係者にとってまことに喜ばしいことであると思います。
しかし、あと四年後にはまた同じ問題が起こることは確実であります。残された四年間の間に精力的に解決に向け取り組むべき重要な課題であると思います。現在、課長レベルでの取り組みとお聞きしておりますが、それでよいのでありましょうか。政治判断が求められるところ大と思いますがいかがでしょうか、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
次に、仙台駅東部地域、仙台駅東口から卸町までのまちづくりについてお尋ねをいたします。
仙台駅東口から卸町、あるいは足を伸ばして海岸までの地域は宮城野と呼ばれて、古来、歴史と文化に富んだ地域であります。「古今和歌集」にうたわれ、都人が心を寄せた宮城野であります。仙台藩四代藩主綱村は、ミヤギノハギあるいは動植物など自然を守るために野守という役人を置き、その宮城野の管理に当たらせました。自然を大事にするということの嚆矢であり、緑を大事にするという杜の都の原点であると言えます。江戸初期、松尾芭蕉が足跡を残し、明治の初め、日本近代詩の祖となった島崎藤村が、代表作「若菜集」にまとめられた数々の詩の構想を練りながら散策した宮城野でもあります。しかしながら、今、その名残はわずかに榴岡公園、そしてその周辺に残るのみであります。
私は、杜の都の原点、宮城県名のもとともなった宮城野を視点として、宮城野原公園総合運動場を中心に杜の都の新しいシンボルゾーンとしての整備があってもいいのではないかと考えます。いかがお考えでありましょうか。
この宮城野を中心として、西は駅東第二工区の区画整理事業が平成二十五年度完成を目指し着実に進行しております。一方、宮城野の東の卸町地区は新しいまちを目指してまちづくりが進んでおります。私は、今こそ、歴史と文化に裏打ちされた、そして未来を見据えたまちづくりの構想と、この二つの地域を関連させた具体的な計画が必要なのではないかと考えます。
現在、この宮城野の地に貨物ヤードという広大な敷地を有するJR貨物は、移転を模索中と聞いております。この敷地はこのままですと大手ディベロッパーの開発に任され、計画によっては、仙台市御当局、周辺住民との間に新たな問題が起きることが予想されます。これはぜひ避けなければならないと考えます。
一方、同じく広大な敷地を有する宮城野原公園総合運動場各施設の廃止、老朽化が課題となっております。現在、リニューアルして使用されているフルキャストスタジアムも、県との管理委託契約が切れる平成三十一年には、耐用年数から来る建てかえの問題が起こるのは確実であり、その準備に早晩取り組む必要があります。仙台市の課題である陸上競技場の確保も考えなければなりませんし、さらに、この宮城野は防災の視点からも重要な地域であります。
さて、この地は通称JR貨物線、仙石線に囲まれており、近い将来、仙台市地下鉄東西線が近接いたします。東西南北に数本の都市計画道路も隣接しております。高速道路のインターチェンジも至近の位置にあります。宮城野はいわゆる交通の要衝の地であります。この地域は、仙台市のこれからの発展、そして仙台都市圏の中で重要な位置を占める場所である、という認識を私たちは持つことが今必要なのではないかというふうに考えます。
例えば、JR貨物ヤードと宮城野原公園総合運動場の一体的整備を考えてはいかがでしょうか。仙台市が中心となり、宮城県、JR貨物と役割分担を明確にして新しい拠点づくりを考えることが今必要であると考えます。東北運輸局が事務局を務めるJR貨物駅のあり方検討委員会も、移転の必要性を認めながら具体的な方策が提示できずにおります。
ここで一つの提案がございます。一体的整備を進める中心的役割を果たすために、仙台市がこの地に主要な行政機能の移転を図ることはできないものでありましょうか。例えば、仙台市役所庁舎は耐震補強をすることになっておりますが、早晩建てかえの時期が参ります。市庁舎が現在の場所にある必然はどの程度あるのでしょうか。私は余りないのではないかと考えております。むしろ、仮に貨物ヤードの一部に移転することになれば、交通要衝の地であり、これからの発展が期待される仙台市東部地域の中心として、また、広く仙台都市圏のかなめとして本市の機能をさらに高めることになると考えます。また、広大な民有地の開発に仙台市の意見を反映でき、あわせて、膠着状態の宮城野原公園総合運動場の整備にも弾みがつくのではないかと考えます。いかがでありましょうか。
市庁舎の跡地の利用方法は、中心市街地の活性化に役立つ視点で考えれば、有効な活用が容易に考えられると思います。さきの議会でも触れたことがありますが、仙台藩祖伊達政宗公は、岩出山から新しい城の場所を吟味した際、石巻日和山、宮城野榴ケ岡、そして青葉ケ崎を対象にしたと「東奥老士夜話」に記されております。四百年前の当時の情勢は、政宗公をして現在の青葉城に城を築かせましたが、往時にあっても宮城野榴ケ岡は有力な候補地でありました。
市長にせよ、知事にせよ、仙台市の今日の礎を築いた伊達政宗公の為政者としての係累につながる政治家であります。今後百年の仙台の発展をにらんで、精査の上、決断をしていただきたいものだと思います。
この先十年が重要な準備期間になると思います。遅滞なく適切に市民の総意を諮りながら対応していかれることを求め、私の質問といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
答弁:市長(梅原克彦)
ただいまの渡辺博議員の御質問にお答えを申し上げます。
まず、本市と宮城県との連携についてのお尋ねでございました。
これは日ごろから村井県知事と私とでよく話していることですが、ともに、県、市の発展のために率直に意見を交換し、話し合って、ともに働いていこうという姿勢で日ごろから協力をしているわけでございます。
もちろん御指摘のように、仙台市と宮城県との間に、例えば仙台港の背後地の問題ですとか宮城野原の総合運動場のあり方など、いろいろな具体的な各般にわたる課題がございます。これらの各論につきましても、少しずつ県当局と私どもの市長部局の間、そして知事と私との間で議論を進めております。
東北の中心・中核的な都市としての仙台、あるいは東北の中核的な県としての宮城県がともに発展していけるように、そして、そのためのビジョンもそれぞれ今策定しているところでございますが、宮城県の将来ビジョンにつきましても私自身が委員として参画をし意見を申し上げていますが、現在私どもが進めております仙台の都市ビジョンと、基本的に同様な問題意識、同様の視点、同じような方向性で取りまとめを図っております。
今後とも、トップ同士はもちろんのこと、当局同士の、事務方同士のコミュニケーションも円滑に進めながら、例えば観光の分野であれば仙台市と宮城県共同でのデスティネーションキャンペーンのようなプロジェクトを含めまして、さまざまな施策を展開してまいりたいと思っております。それがひいては東北全体の発展に貢献することになると考えております。
次に、市内の民間企業等の所有に係る、いわゆる民地に対する仙台市の立場についての御質問がございました。
私が就任以来、あすと長町の空中中華街の問題ですとか、あるいはJT工場の跡地の問題ですとか、確かに議員御指摘のとおり、既に、しかかりのプロジェクトとして進んでいる、ないしは進もうとしていたプロジェクトに対して、仙台市として都市整備、都市開発の立場から御意見を申し上げ、関係者御納得の上でそれぞれそれまでのプロジェクトについて見直しをしていただいたわけでございます。JTの跡地の問題につきましても、JTの幹部の皆様方と私が直接お話をし、JTの株主である政府の関係者とも直接私が交渉をして、あのような結果になったわけでございます。
要すれば、まちづくりにまず一義的な責任を負う仙台市当局として、たとえ民有地の開発ないし再開発であろうと、仙台の都市づくり、まちづくりにふさわしい気品と風格を持った、そして市民の安全・安心とそごのないようなプロジェクトにしていただくことが必須の要件でございます。そのために、仙台市として、あるいは市長として適正に行政上の権限を行使するというのは当然のことだと考えております。
具体的なお尋ねにつきましては、現在、いろんな形で勉強を進めるなり関係者と議論を始めておりますが、例えば東北大学の片平キャンパスであれば、仙台市の中心部に位置をしていること、歴史的な建造物がたくさんあって非常に豊かな緑に恵まれて、都心部の極めて貴重な空間でございます。こういった特性を踏まえて、東北大学におかれましても現在の新キャンパス構想において、教育・研究機能に加えて、また市民の皆様の憩いの場として活用していくと、こういう御方針であるわけでございますが、本市としてもそれは大変望ましい考え方であるというふうな考え方に立っております。
雨宮キャンパスにつきましては、これまた都心部にほど近いところに位置する非常に広い空間に、長い歴史、あるいは豊かな緑が残る大変貴重な土地であると考えております。この雨宮地区の特性を踏まえた土地利用をなされるよう、今後、東北大学を中心として、そして私ども仙台市も主体的に議論に参画しながら、この跡地利用について検討を進めたいと考えております。
けさほども東北大学の副学長の皆さん方が私のところにいらっしゃって、今後の段取りについていろいろと直接御相談をし、東北大学と仙台市が中心に検討を進めていこうということで大学当局とも合意したところでございます。
JTの跡地につきましては、これまでと同様、JTに対しまして、当該工場跡地の土地利用について、先ほど申し上げたような考え方を引き続き継続して働きかけてまいる所存でございます。
JR貨物の宮城野コンテナヤードにつきましては、これも御指摘のとおり、宮城野原公園に、あるいは総合運動場に隣接する、非常に仙台市の東部における貴重な場所であると認識としております。この大規模な民有地の土地利用について、仙台市全体のまちづくりにも大変大きなウエートを持つものでありますので、まちづくりの観点から仙台市として重大な関心を持って事に当たってまいりたいと考えております。
いささか各論に及びましたけれども、以上のような考え方で施策を進めてまいりたいと思っております。
残りの御質問につきましては、櫻井副市長並びに関係の局長から答弁をさせたいと存じます。
以上でございます。
答弁:副市長(櫻井正孝)
私からは、宮城野原公園総合運動場、それからJR貨物宮城野コンテナヤードを生かしたまちづくりに関連して御答弁を申し上げたいと思います。
ただいま市長から御答弁申し上げましたように、この土地につきましては、仙台市全体のまちづくりに大きな影響を与えるものというふうに私どもは認識をいたしております。現在、これらの土地は、宮城県及びJR貨物がそれぞれの利用目的で使用している状況でございますが、長期的な観点では、既存施設のリニューアルあるいは土地利用の転換といった、そういった可能性もございます。また、土地区画整理事業の進展と、あるいは地下鉄東西線の整備など周辺環境にも大きな変化が予想されるところから、私どもといたしましても重大な関心を持って臨んでいるところでございます。
御指摘の本庁舎の将来的な建てかえにつきましては、現時点では、交通の利便性や配置バランスといった観点から、庁内の検討結果といたしましては、現敷地を含む勾当台地区の評価が高いといったことではございますけれども、今後、中長期的な課題として、議会での御論議、あるいは市民の皆様の御意見を伺いながらの検討となってまいるものと考えてございます。
いずれにいたしましても、御指摘の土地に導入される機能でございますとか、あるいは御指摘のような宮城野の歴史と文化を踏まえたシンボル的な視点、あるいは一体的な有効活用といったことにつきまして、今後の重要な課題であるというふうに認識をいたしております。
市有地以外への本市のかかわり方といたしましては、例えば東北大学の雨宮キャンパスの跡地利用について、幾つかの主体が、本市もメンバーとなりまして委員会を組織をいたしまして、そこで検討した例もございますことから、お尋ねのこれらの土地に関しましても状況に応じた取り組みを行ってまいりたいと考えているところでございます。
答弁:企画市民局長(平井俊之)
社会体育施設の整備とその課題についての御質問についてお答え申し上げます。
まず、プロスポーツ球団と市民スポーツについてでございますけれども、いずもれも本市のスポーツ振興のためには大変大切であるというふうに考えてございまして、それぞれの活動が充実するような環境づくりが行政に求められているんだろうというふうに考えております。
このようなことから、これまで施設につきましてもその整備に努めてまいったところでございますけれども、平成十九年度開館予定の宮城野区の拠点の体育館、市営野球場等も含めました本市全体のスポーツ施設の利用状況でございますとか、利用者の皆様の御意見等を十分踏まえながら、今後の施設整備のあり方についても検討いたし、プロスポーツとそして市民スポーツが両立するような、そのようなまちづくりに努めてまいりたいというふうに考えております。
二点目は、市民総合運動場の整備と宮城野陸上競技場に関する県との協議についてのお尋ねでございます。
御承知のとおり、宮城野原の公園総合運動場は仙台市内中心部に位置してございまして、交通の利便性も高いことなどから、中総体を初めとする各種大会が長く開催されてきたという歴史がございまして、多くの市民の方にとりましても非常に親しみのある運動場でございます。
このようなことから、仙台市のスポーツ施設整備の基本計画におきましても宮城野陸上競技場を全市の施設というふうに位置づけてきておりまして、この施設に関する県との協議におきましても、これまでと同様の利用が確保できるよう強く求めてまいってきているところでございます。
本年度におきましても、事務レベルでの協議を進めているところでございますけれども、本市としての対応を最終的に判断するに当たりましては、適切な時期に副市長やトップレベル等での協議を行うべきものというふうに認識をいたしているところでございます。
以上でございます。
答弁:建設局長(犬飼良次)
私からは国道の管理に関する御質問にお答えをいたします。
ただいま議員から歩道橋や街路樹などの例を挙げて種々御指摘がありましたように、本市の国道についても一元的に管理した場合、計画的・効率的な維持管理を行うことができるようになり、市民にわかりやすく、またサービスの向上にもつながるものと考えております。
しかしながら、幹線道路網を構成いたします国道四号、四十五号、四十八号につきましては、道路法の規定により国が整備し管理することとされているところでございます。
このような中で、国道の改良や改善につきましては、道路事業懇談会などの場を通じまして、国土交通省仙台河川国道事務所に対しまして要望を行ってきたところでございますが、当面の対策といたしまして、歩道橋の管理などについてどのような連携の強化が図られるのか改めて協議をいたしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
質問:渡辺博
市長に質問いたします。
本市と県との連携についてでございます。
今、平井局長から陸上競技場のことを具体的に挙げて、適切な時期に対応したいというふうな、トップ同士の対応を考えているというお話でございました。市長からその前に、うまくいっている例としてJRのデスティネーションキャンペーンあるいは仙台港の背後地のことについての説明がありましたけれども、それはだれでも利害が一致することについては、それはやっていただいて当然だと思います。利害が一致しないことについてどうするかということです。
県議会の議事録を拝見いたしましたけれども、前知事の時代に、複数の県会議員が宮城野原総合運動公園競技場のことについて質問しておりますけれども、前知事は仙台市に移管する意思を全然示しておりません。これが、私は議会にこうやって籍を置かせていただいていて、私にとっては一番大きな課題の一つでございます。これをどうするかということが今、私は、県知事に、そして仙台市長に問われているのではないかというふうに思っておりますし、期待をしているところでございます。
利害が相反することについて、ただ親しいだけでは済まない、きちっとお話をできるのかどうか、するつもりがあるのかどうか。適切なときにとお話しされておりますけれども、十年も二十年も先の話ではない、陸上競技場の場合は。四年後にはまた更新の時期が。その間に一定の道筋を私はつける必要があると思うんです。市長はどうお考えになってお取り組みになろうとしているのか、ここははっきりと御見解をお示しいただきたいと思います。
答弁:市長(梅原克彦)
お答えいたします。
まず、お答えするに当たっての前提として、議員御指摘のように、デスティネーションキャンペーンのケースは、これは県と市が全く同じ方向でもって共通の利益に立って進めたプロジェクトでございます。御指摘のとおりでございます。
仙台港の背後地の問題につきましては、基本的に県と市で利害が一致する話ではございますが、その具体的な手法につきましては、県と市の間で相当の意見の、考え方の乖離がございましたが、これを県と市で、あるいは知事と私とで集中的に議論しながら調整を図り、今回行われておりますような公募という形に持っていったものでございます。
そこで、本題の宮城野原公園総合運動場でございますが、具体的に、どのように、どのようなタイミングで、いかなる形で県と調整をし共通のものにしていくかということについて、きょうこの段階でお答えできるに至っておりませんが、議員の皆様の御期待に添えるように、しかも、何といいましょうか、時間的にもずるずると先延ばしにするのではなく、具体的な形で共通の県と市が十分にすり合わせをした絵をお示しできるよう、引き続き最善の努力をしてまいりたいと思っております。
以上でございます。