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議会発言

平成20年第2回定例会(第6日目)

平成20年6月23日

 

一般質問

質問:渡辺博

 議長のお許しを得ましたので、一般質問をいたします。
 まず初めに、教育委員会の事務に関して幾つか質問をいたします。
 平成十年九月、中央教育審議会は、今後の教育行政のあり方について、答申を政府にいたしております。ポイントは四点でございます。一つは、教育行政における国、都道府県及び市町村の役割について、二つは、教育委員会制度のあり方について、三つは、学校の自主性、自立性の確立について、そして四つ目は、地域の教育機能の向上と地域コミュニティーの育成及び地域振興について教育委員会の果たすべき役割についてであります。
 このうち、学校の自主性、自立性の確立に関してお尋ねをいたします。学校の裁量権の拡大という流れの中で、学校現場に権限を移譲するという動きがあります。本市では、まず、どのような考え方で、どのような具体的に行われているのでしょうか。確認の意味で、まずお聞かせをいただきたいと思います。教育委員会と小中学校の教育現場との役割分担について、基本的にはどのように考えておられるのでしょうか。実際、問題は、今、起きておりませんでしょうか。
 私は、教育委員会の権限、校長の権限と仕分けた場合、教育課程及び児童生徒の取り扱いの二点において、その役割分担に対する考え方に、解決すべき課題があるというふうに考えます。
 例えば、交通法規遵守教育の徹底に関してであります。これは、十年ほど前から、私もそうでありますが、本議会、委員会の場で話題になってまいりました。小学校、中学校で、児童の発達年齢、行動範囲の拡大などに合わせた指導が必要だという意見でございます。
 実際に、当時、小学校において指導があったりなかったり、指導がある場合でも、PTAの自主性に任せたまま、学校側が傍観者の立場であったり、また、学校長の判断で対応が違っていたり、そういう憂いがありました。全市の小中学校でひとしく教育の一環として行うべきであると主張してまいりましたが、現在までどのような対応があったのでありましょうか、お聞かせをいただきたいと思います。実際、まだ個々ばらばらの指導になってはいないでしょうか。
 携帯電話に関してお尋ねをいたします。携帯電話がもとになるトラブルの発生が、社会問題になっております。自立を促すのが教育であるならば、一概に排除するのではなく、リスクを認識しながら、その利便性を生かす使い方を学ばせることが必要であると私は考えますが、いかがでございましょうか。
 現場の対応を見ると、禁止している学校、条件つきで持ち込みを許している学校、学校ごとに対応の差が見られます。なぜこうなっているのか。権限の役割分担で、児童生徒の取り扱いの中で考えられているからではないでしょうか。教育委員会全体の問題として対応を考えるべき重要な問題であると思いますが、いかがでしょうか。
 さらに、三つ目として、小中学校の教育財産の有効活用についてであります。本市の小学校中学校の校庭、体育館、武道館等の各施設機能は、児童生徒の教育に資するものであると同時に、市民共有の貴重な財産であるという視点があってもいいと思いますが、いかがでしょうか。実態を見ると、本市の小中学校で市民利用に大きな差があるように見えるのですが、御認識はいかがでございましょうか。校長の認識の差が影響を与えてはいけないと思うのでありますが、いかがでありましょう。
 全市的に統一され指導されるべきもの、そして、地域性に合わせた指導が相ふさわしいものと整理し、本市教育がバランスのとれた内容になるよう、もう一度検討が必要であると思うのでありますが、御見解をお聞かせいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
 仙台駅東地区のまちづくりについてお尋ねいたします。
 まず初めに、新寺地区、駅東第一地区、今施工中の駅東第二地区一体としてまちづくりを考えるべきであると提案し、御同意をいただいて、今日に至っておるところであります。これは、再三確認をしているところでありますが、今現在、考えに変更はあるのでしょうか、まずお聞かせをいただきたいと思います。
 次に、宮城野原総合運動公園、貨物ヤードを中心とした仙台東部地区という広大な範囲でのまちづくりの視点が必要であるとも申し上げてまいりましたが、この点については、今現在、いかがお考えでありましょうか、お聞かせをいただきたいと思います。貨物ヤード移転問題は、今現在どうなっているのでしょうか。市長は関係者から再三陳情を受けているとお聞きしておるのでありますが、今現在の市長のお考えをここでお示しをいただきたいと思います。
 宮城野原総合運動公園に関しては、今議会でも質問が出ております。今回の陸上競技場の移転のありようでは、管理運営に支障が出ることは、私には明らかに思われます。利用者に多大な迷惑をかけることが予想されると思う立場から申し上げます。問題が明らかになり、利用者不在の施設運営、あるいは県と市との縄張り争いなどと批判される前に、県民、市民に今後のこれらの施設のあり方につき、全体計画を示し、道筋を公開すべきであると思うのでありますが、いかがでございましょうか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 仙台駅東地区のまちづくりの象徴ともなる劇団四季劇場問題は、今、どうなっているのでありましょうか。昨年十二月に決着の予定が、十九年度末にも解決できず、今日に至っております。本市は、陪席程度の役割という見解を示されてきましたが、事まちのイメージ、品格を左右する施設だけに、本市が、駅東第二地区にある八千平米余りの公有地利用も視野に入れ、土地の提供も含めて積極的に誘致に参入すべきときではないかと思いますが、いかがお考えでございましょうか。
 現在施工中の駅東第二地区の区画整理事業は、仙台市が事業主体であります。市側からの唐突な提案で、住民の混乱の中で始まったという苦い思い出と歴史があります。事業執行に当たり、多くの住民が数多くの苦しい経験をしている地域であります。仙台市は、この事業を進めるに当たり多くを学んだはずであり、今そして今後、まちづくりに関して同じ過ちを犯すことは決して許されないところでありますが、いかがお考えでありましょうか。権利者、住民の存在を考慮しない行為は、決して許されないと考えます。御認識をお聞かせいただきたいと考えます。
 仙台駅東地区は、仙台市の新しい顔としてまちづくりが望まれ、今日まで事業が進められてきました。歴史、文化と伝統を生かし、近代都市としての品格を持ち、調和のとれたまちづくりが進められるべきであります。場当たり的なことがあってはいけないと思いますが、いかがお考えでありましょうか。
 関連して、仙台駅を中心とした東西一体のまちづくりは、現在、どのように進められているのでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。
 今日、仙台駅構内のJR側の整備が、著しく進んでいる印象があります。仙台駅西の再開発も形をあらわし、仙台駅を中心に、人、車両の流れが大きく変わってくることが、もう既に予想されております。本市として、これにいかが対応していくのでありましょうか。
 さらに、昨年十二月設置された仙台駅周辺地区交通環境を考える懇談会では、どのような議論が行われているのかお聞かせください。どのような役割を、この懇談会に期待しているのでありましょうか。メンバーに、JR、各バス会社など、整備にかかわる直接の関係者がいないのですが、なぜなのでしょうか。今後、これらの関係者の意見をどう取り扱っていくお考えなのでしょうか、お尋ねをいたします。
 人の流れという視点で見れば、現在の東西連絡自由通路は限界に達しております。これは再三にわたり、議会で論議されてまいりました。さらに、人の往来数の増加により、地震など不測の事態の発生、それによる人身にかかわりかねない事故の発生も予想される状況になっております。安全性の確保のためにも、早期の拡幅改造が望まれますが、いかがお考えでありましょうか。
 さらに、仙台駅北部自由通路もことし開通し、東西名掛丁地区を結ぶ幹線通路になることは、火を見るより明らかな状況であります。仙台駅東西のペデストリアンデッキレベルでの他都市からの旅行者の増加を意識し、通行に支障が起きないように、各通路、エスカレーターの設置など、時差のない対応を図るべきであると考えますが、いかがでしょうか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
 タウンミーティングについてであります。
 本市においても、タウンミーティングが数多く開催されるようになりました。私は、喜ばしいことであるというふうに思います。まず、開催の目的、意義について、今現在どう考えておられるのかお聞かせください。あわせて、開催したことが意義あるものになるために、どのような配慮をしているのかも、お聞かせをいただきたいと思います。
 本来、タウンミーティングにおいては、自由濶達な意見が交わされるべきであると思いますが、現在、いかがお考えでありましょうか。これまで、実際どのようにどれくらい開催されているのかも、あわせてお聞かせいただきたいと思います。また、市政にどのように具体的に反映されてきているのでしょうか、お聞かせをください。
 シンポジウム形式もあるようですが、人選はいかに行われているのでしょうか。最終選定は、どなたが行っているのでしょう。
 関連して、先日行われたエル・ソーラ問題についての市民説明会についての感想を述べていただきたいと思います。私は、これも立派なタウンミーティングであったと思います。当日の仙台市側の説明に、賛成反対の意見が数多く出されました。それぞれの立場で、そしてその視点が示され、参加した一人として、私は、極めて有意義な会であったと思っております。エル・ソーラ存続に関して、多様な市民の意見の存在を確認できましたし、当日午後六時三十分という時間にもかかわらず、わざわざ会場にまで足を運び市政に参加しようとする、多くの熱心な市民の存在を目の当たりにして、市民協働が根づいてきていることを実感できました。また、市民の大きなまちづくりに対するエネルギーを体感することができたと思っております。
 奥山副市長の報告を聞いて、市長はどうお感じになられたのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。また、市長は、当日、なぜ参加できなかったのかもお聞かせいただきたいと思います。
 今議会でも、この件に関しての数々の質問がありました。まだまだ議会の中においても多様な考え方があるというふうに、私は思います。このような状況の中で、今後、どのように市長は進めるおつもりなのか、改めてここでお聞かせをいただきたいと思います。
 本来の、行われておりましたタウンミーティングの中で自然に行われている市長自身の御見解が御自身の言葉で市民の前で話される、エル・ソーラに関しても、このような市長の言葉で市長自身が市民の前で答えるということが行われるべきだというふうに、私は思いますが、いずれ、今後、どのようにお考えになっておられるのかもお聞かせをいただきたいと思います。
 アエルビルが仙台市の手を離れた現在、今回アエルに残った場合としても、家賃を含めた経費の問題が、エル・ソーラの大きな課題として残っていくようになります。説明会の場での意見をお聞きすると、行革の必要性は、エル・ソーラに対する本市の取り組みに対する賛否両論を持つ方々の共通の認識に、私はなってきているというふうに思います。また、エル・ソーラの存在の必要性についても、仙台市として参加者の皆さんの前で再確認をしているという、そういう事実もあります。
 同じ行革を進めるに当たって、本市の今回の進め方について疑念が生まれ、いろんな大きな争点とでも言うのでしょうか、一つになってしまったことは、私にはとても残念なことに思われます。行革に聖域がないことは多くの市民が理解するところであり、説明会でも、意見として反対の立場の方々から出ておりました。進め方というこの一点について、市側に反省すべきところがあったと私は思うのでありますが、いかがでしょうか、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 今回のような維持費の縮減が発端となって、その施設の存在までが問題となるようなことが二度と起きないように、今後安定してエル・ソーラが運営できるように、選択肢の重要な一つとして、移転についても具体的な検討を初め、市民の理解を求める努力をしてもいいのではないかと私は考えますが、市長はいかがお考えでしょうか。
 以上、私は、議員として今日の市政の根本の課題と思う数点につきまして質問申し上げました。市長のお言葉で市長御自身が御答弁をされ、お答えいただきますように期待を申し上げ、私の第一問といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

答弁:市長(梅原克彦)

 ただいまの渡辺博議員の御質問にお答えを申し上げます。
 仙台駅東地区のまちづくりに関する御質問にお答えを申し上げます。
 新寺地区、仙台駅東第一地区、仙台駅東第二地区を一体としたまちづくりについてでございますが、仙台駅東地区は都心の一部として位置づけられており、その三つの地区が一体となった高次の都市機能の強化あるいは拡充を図るために、東口の駅前広場や回遊性の高い歩行者空間形成などの基盤整備を進めてきたところでございます。
 今後とも、歴史を有する文化的な風土を尊重しながら、居住とにぎわいなどの機能をあわせ持った新たな都心空間として、一体的な魅力あるまちづくりを進めてまいる所存でございます。
 次に、宮城野原公園総合運動場や貨物ヤードを中心とした仙台東部地区の統一されたまちづくりについてでございますが、貨物ヤードが移転した場合の有効な跡地利用などにつきましては、仙台市全体のまちづくりにとって極めて重要なものでございます。仙台の将来にとって望ましく、また、周辺の環境に整合した土地利用が実現されるよう、本貨物ヤードについては、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 貨物ヤードの移転問題につきましては、日本貨物鉄道株式会社、JR貨物の対応が明らかにされておりませんけれども、仮に移転した場合の跡地利用につきましては、仙台市のまちづくりにとって非常に重要なものでございます。引き続き、仙台市にとって望ましい土地利用が図られるように、同社の対応などを見守りたいというふうにも考えております。
 次に、先般開催いたしましたエル・ソーラ仙台の見直しにつきましての利用者説明会の感想でございますが、仙台市から一定の考えをお示しし、御意見をいただく場として開催したものでございます。行財政改革担当の奥山副市長が対応したわけでございます。
 奥山副市長から、百二十名ほどの利用者の方々の御参加をいただきまして、本市の考え方につきましてさまざまな御意見をいただいたとの報告を受けておりますけれども、お忙しい中をたくさんの市民の皆様に御参加をいただき、また、御意見をお寄せいただいたところでございます。これは大変ありがたいことだと存じております。当日は、時間の関係もあり、意見を十分に御発言いただけなかった方もおありかと思いますことから、引き続きこの説明会を開催する予定でございます。
 エル・ソーラ仙台の移転の検討も含めまして、今後の進め方でございますけれども、行財政改革の必要性については、確実に御理解が広がってきているということは、大変心強い思いがするわけでございます。行財政改革には、もちろん議会はもとより市民の皆様への御説明に引き続き努めまして、できるだけ問題意識を共有し、また、御意見を伺いながら取り組むべきものと考えております。
 エル・ソーラ仙台の見直しにつきましても、これまで一定の考え方をまとめた時点で御意見を伺うなどしてまいったわけでございますが、ただいまも申し上げたとおり、引き続き説明会を開催し、御意見などを伺うことが必要であるというふうに考えております。
 エル・ソーラ仙台の移転を選択肢とすることについては、その費用節減効果ですとか実現の可能性などにつきまして、なお十分に確認する必要があると考えておりますけれども、引き続き利用者の皆様方の御意見を伺いながら、もとより議会の御意見を十分に踏まえまして、適切に判断をしてまいりたいと考えております。
 そのほかの御質問につきましては、関係局長から答弁をさせたいと存じます。
 私からは以上でございます。

答弁:企画市民局長(宮本昭彦)

 私からは、仙台駅東地区のまちづくりに関連して、また、タウンミーティングについての御質問にお答え申し上げます。
 まず、宮城野原公園総合運動場の管理運営に関する御質問ですが、今回の陸上競技場の譲渡に当たりまして、宮城県と取り交わした覚書におきまして、運動場が一体として円滑に運営されるよう関係機関と調整するものとしております。したがいまして、陸上競技場を含めた総合運動場を、市内の小中学生を初め市民の皆様方がこれまでと同様に御利用いただけますよう、宮城県と事前の協議を十分行い、管理運営に際しましても支障が生じないよう、連絡を密にとってまいりたいと考えております。
 次に、長期公演が可能なミュージカル劇場の整備についての御質問でございました。
 本年十月から仙台市におきまして劇団四季が「美女と野獣」の半年間に及ぶロングラン公演を行うなど、ミュージカル劇場につきましては、市民の皆様のニーズもあり、また、本市の交流人口の拡大にも資するものと認識いたしております。
 このような劇場の整備につきましては、本市の厳しい財政状況に加えまして、劇場の利用が劇団四季など特定の団体が主となるものと想定されることなどから、民間主導による整備、運営が基本であろうと考えておりまして、仙台商工会議所を中心に、ミュージカルなどを行う劇場整備委員会という委員会を結成いたしまして、本市もこの委員会に参加し、官民一体となって、仙台駅の東口を候補地として精力的な検討を進めているところであります。したがいまして、他の土地を候補地とすることにつきましては、考えておりません。
 次に、タウンミーティングの関係でございますが、まず、開催の目的、意義についての御質問でございます。
 タウンミーティングは、市民生活の身近な課題をテーマとして、市長が市民の皆様から直接意見や御提言をちょうだいし、また、御説明等を行うことによりまして、市民の皆様には市政への理解を深めていただくとともに、行政といたしましても、市民の皆様の御意見、御要望を市政に反映する機会として、開催をいたしているものでございます。
 タウンミーティングの開催に当たりましては、多くの市民の皆様とお会いして、直接意見交換を行うため、市民に近い各区におきまして開催をすることとしており、パネルディスカッションによりましてさまざまな発言を促すとともに、議論された内容につきまして、会場の参加者から自由に御発言できる時間を設けることといたしております。
 次に、その開催状況についてでございます。平成十八年二月に若林区において防犯をテーマに初めてのタウンミーティングを開催いたしましてから、これまで各区二回ずつ、計十回開催をいたしております。
 タウンミーティングにおきましては、参加者から寄せられた御意見や御提言、さらに市長の発言などにつきまして、担当部局に周知をしており、各部局の施策の推進やそのあり方を考える上での参考とさせていただいております。
 タウンミーティングのパネリスト等の人選につきましては、各区におきまして、その独自性や地域性を考慮して、開催する際のテーマに関連した活動を行っておられる方にお願いをしているところであります。
 以上でございます。

答弁:都市整備局長(中村克正)

 私からは、仙台駅東地区のまちづくりに関連する御質問にお答えいたします。
 初めに、仙台駅東第二地区における住民主体のまちづくりについてでございます。
 仙台駅東第二土地区画整理事業につきましては、開始当初、事業に対する地権者の御理解と御協力を得ることに、相当の時間を要した経緯がございます。現在進めております鉄砲町や二十人町を初めとする当地区のまちづくりにおいては、地区住民の方々とともにまちづくりのルールづくりに向けたワークショップなどを行っております。今後とも、関連するさまざまな情報をお示ししながら、御理解と御協力を得て、駅東地区にふさわしく、また、地域の皆様方に喜ばれるようなまちづくりを着実に進めてまいりたいと考えております。
 御指摘の仙台駅東地区の調和のとれたまちづくりにつきましては、東北の発展を牽引する都市機能の高度化を図り、文化、歴史、伝統、居住、にぎわいなどを特徴とする新しい都心空間の創出を目指しております。今後も、望ましいまちの実現に向けて、市民ニーズを踏まえながら、仙台駅東地区のまちづくりを計画的に推進してまいりたいと考えております。
 次に、仙台駅の東西一体のまちづくりについてでございます。
 仙台駅周辺地区は、都市ビジョンにおいて、創造と交流の基点として、また、東北の玄関口として位置づけられております。現在、仙台駅東第二土地区画整理事業や中央一丁目第二地区市街地再開発事業が進捗し、さらには民間による開発も進んできており、御指摘のとおり、今後、仙台駅周辺における交流活動が活発になるものと考えております。このことから、仙台駅を中心とした東西が一体となったまちづくりにおきましては、とりわけ仙台駅周辺地区の交通結節機能強化の取り組みが喫緊かつ重要な課題となっており、現在検討を進めているところでございます。
 次に、仙台駅周辺地区交通環境を考える懇談会についてでございます。
 検討の進め方といたしましては、仙台駅周辺地区の望ましい交通空間のあり方につきまして、まず、利用者としての視点などから幅広く御意見をいただくため、平成十九年度に有識者等から成る懇談会を設置し、検討を行いました。今年度は、東西線開業までの期間を同地区の再構築を行う好機ととらえながら、交通空間の基本的な方針を取りまとめることとしておりまして、JR東日本やバス事業者など関係機関との具体的な協議の場を設け、検討を進めているところでございます。
 お尋ねの懇談会における議論の内容につきましては、西口駅前広場の再編や交通機関相互の乗りかえの利便性向上、駅東西の連絡機能強化に加え、東北の玄関口にふさわしい空間形成などに関する意見が、多数出されておるところでございます。
 次に、東西連絡自由通路についてでございます。
 仙台駅東西の開発が活発化し、仙台駅周辺の人の流れの増加が今後も見込まれることから、仙台駅東西の連絡機能の強化は重要な課題であると認識いたしております。御案内の仙台駅二階北側の仙台駅北部名掛丁自由通路につきましても、その一翼を担うものとして整備いたしております。
 また、利用されている二階南側の自由通路につきましては、完成後既に三十年以上が経過し、その間、さまざまな社会情勢の変化により、安全の確保も含め、ふさわしい施設としての整備が求められております。この自由通路は、仙台駅駅舎の全体構想と密接にかかわることから、現在、JR東日本と協議を行っておりますが、できるだけ早期の整備が可能となるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
 最後に、エスカレーターの設置についてでございます。
 仙台駅周辺地区におきましては、バリアフリーの取り組みとして、エレベーターの設置を進めてきたところでございます。エスカレーターにつきましては、歩行者通行量が多い箇所等に設置しておりまして、今後も、通行量の推移等を注意深く見守りながら、検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

答弁:教育長(荒井崇)

 私からは、教育問題に関する一連のお尋ねにお答え申し上げます。
 初めに、教育委員会と小中学校の教育現場との役割分担と、本市全体としてのバランスのとれた教育の実現についてのお尋ねにお答え申し上げます。
 現在、学校運営を行っていく中で、保護者や地域の方々と学校長が信頼関係を構築し、さまざまな御協力をいただくことは欠かせないこととなってございます。そのため、学校長には、学校の主体性を尊重し、特色のある学校運営を行うことができるよう、幅広い権限が与えられているところでございます。近年では、本市では、議員御指摘のように、従来承認制であった各学校の臨時休業を届け出制とするなどの権限移譲を行っているところでございます。
 一方で、仙台市内の学校が共通に抱える課題や、全市的に統一した取り扱いが求められる事項などにつきましては、教育委員会が指導し、本市の学校教育がバランスのとれた内容となるようにしていかなければならないことは、御指摘のとおりであると考えるところでございます。
 教育委員会といたしましても、従来から災害や下校時の対応について、さらには、近年の各種の社会情勢を踏まえまして、情報の管理や薬品の管理などにつきましては、指針やルールを示し統一を図るよう努めておりますけれども、最近、社会情勢の変化が速まっていることも踏まえまして、常にアンテナを高くしながら、校長会等との連携強化を図りまして、適切な指導の方を行ってまいりたいと考えてございます。
 続きまして、小中学校における交通安全教育の徹底についてでございます。
 交通安全教育は、御指摘のように、発達段階に応じた指導が必要でございまして、小学校では、交通教室や登下校指導などにおきまして、まず基本的な交通ルールの定着を図る指導、中学校では、生徒の行動範囲の拡大を踏まえまして、危険を予測する力や判断力、さらには交通マナー向上のための指導に取り組んでございます。
 しかしながら、これまでは各学校周辺の交通環境の違いなどから、御指摘のように、取り組み状況には異なっていた面がございました。
 本年六月の改正道路交通法施行に伴いまして、教育委員会としまして、全市立学校に対し、自転車の安全な乗り方を含め、改めて交通法規遵守等に取り組むよう通知を行うとともに、来月には各学校の安全教育担当者の講習会を開催しまして、交通安全教育についての市内の小中学校の共通理解を図りまして、その徹底を図ってまいりたいと考えてございます。
 続きまして、携帯電話の利用でございますけれども、御指摘のように、携帯電話が子供たちの生活の中に急激な勢いで浸透し、利便性とともに有害サイトや出会い系サイトに接続したり、また、メール等で相手を誹謗中傷したりするなどの問題が発生してございます。
 このような中、学校におきましても、インターネットや携帯電話の正しい利用法につきまして、子供たちや保護者に呼びかけてまいりましたが、今後とも、携帯電話などの得失を踏まえまして、その利便性を生かす正しい使い方について指導していくことは、大変重要なことであると考えてございます。
 携帯電話の持ち込みにつきましては、学校の管理運営をつかさどる校長の判断にゆだねられているものですが、携帯電話をめぐる社会問題の大きさを踏まえまして、今後、教育委員会といたしまして、国の対応等も踏まえまして、ガイドラインを作成するなど、適切な対応をしてまいりたいと考えてございます。
 最後に、小中学校の教育財産の有効活用についてでございます。
 学校体育施設の有効活用を図るため、校庭また体育館等を学校教育に支障のない範囲で、幼児、児童生徒、また地域の皆様に開放しております。
 学校開放の実績で、平成十九年度の一校当たりの年間の開放件数は、小学校では約五百九十五件、中学校では約三百七十件と、二百件余りの差が生じておりますけれども、これは、中学校におきましては、土曜日、日曜日を含めましてクラブ活動など学校教育での利用が多く、小学校に比べますと地域の方々が利用できる時間にも限りがあるためと考えてございます。
 このようなことから、小学校、中学校の間で、学校開放の実績に差があるものと考えておりまして、校長の認識の差が大きく影響しているとは考えておりませんけれども、教育委員会といたしましては、引き続きまして、各学校長に対しまして、施設開放の趣旨の徹底を図ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。

質問:渡辺博

 何点か質問を続けます。
 一つは、劇団四季劇場に関してでございます。
 説明に当たる企画市民局長が、ほかの場所は考えていないというふうにお答えをされましたけれども、これは、どういうことなのか。政策として、仙台市としては、そういうことはもう考えないということなのか、その辺、市長のお言葉でお聞かせをいただきたいというふうに思います。
 それと、私は、エル・ソーラに関して、タウンミーティングの中での話ですけれども、市長のお言葉で、今後のことについて、市民の前で御自身のお言葉でお話をしていただく機会があるんだろうかと、そういうことについて質問いたしましたけれども、私、市長の答弁の中で、その質問に対する答弁という意味で酌み取ることができませんでした。その点について、改めてお答えをいただきたいと思います。
 私の知るところでありますけれども、本来、市長が御答弁されるべきところを説明員である各局長が答えるという場面が、間々にしてあるというふうに、私には思われてなりません。市長と議員、それぞれ有権者の信任を得たという意味では、対等な立場であるというふうに私は思っております。お互いに率直な意見交換がこの本会議場あるいは各委員会でされることが、自然でないかなというふうに、私は思っているところでございます。
 議会は、多様な価値観を持った人たちの集まりでございます。六十人の議員がいれば、六十人の価値観、視点があります。それが、つまり市民及び仙台市が抱える課題の現場的な問題、現象ということでございまして、市長のおっしゃる現場主義は、市長がみずからお出かけになるのもよしとしますけれども、この現場の代表たる議員が構成する議会で、真摯に意見の交換をする、こういうことも、私は大事な現場主義ではないかというふうに思っているところでございます。そういう点で、市長のお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
 統治という言葉がありますけれども、かつての明治憲法は天皇陛下が統治者でありましたが、現日本国憲法のもとでは国民が統治者であるということは、もう当然のことでございます。市長が座右の銘にされておられる六法全書、きょうは見えませんけれども、既に市長が御認識されているところだというふうに思います。市長が統治者ではない、市民が統治者であって、市長はその代理執行者であるというふうに私は考える立場でございますけれども、そのことについての市長の御見解を、あわせてお聞かせをいただきたいというふうに思います。

答弁:市長(梅原克彦)

 お答えをいたします。
 まず、四季劇場につきましては、現在、事業者の側と関係者とで調整中の状況でございます。したがいまして、当事者間の調整が進んでおりますことから、今の時点においてほかの土地については考えていないというのが、先ほどの企画市民局長の答弁の趣旨でございます。
 次に、エル・ソーラの問題につきまして、市長みずから説明会に出席をし、理解を求める努力をすべきではないかという趣旨の御質問がございました。
 もとより、市政の運営におきまして、私自身が直接市民の皆様に御説明を申し上げ、また、御協力をお願いする場面は多々ございます。今回のエル・ソーラ仙台の見直しにつきましては、先般、仙台市としての一定の考え方をまとめまして、議会にも御説明を申し上げ、利用者の皆様にも行財政改革担当の奥山副市長を中心に説明をしたわけでございます。次回の説明会につきましても、このような体制で御意見を伺ってまいりたいというふうに考えております。
 最後の点につきましては、言うまでもなく、私は、仙台市長として、市民の皆様の現在そして将来の幸福のために、これまでも、また、今後とも最大限の努力を払ってまいる考えでございます。いささかのうらみもなく、市民の幸せのために頑張ってまいりたいと思っております。
 私からは以上でございます。

質問:渡辺博

 市長の御自身のお言葉の御一端といいますか、お聞かせをいただいたとは思いますけれども、まだ、私の質問に対しての御答弁にはなっていないような、私は思いでございます。
 論語に「民は之に由らしむべし。知らしむべからず」という言い方がございます。今現在の地方分権の流れの中で、しかし、これは解釈を変えていかなくちゃならないことではないか。市民とともに考え、市民の負託を受けた代理者として、その責任を感じながら、また、市民とのタウンミーティングで行われているようなコミュニケーションを図っていく努力を、やっぱりどなたが市長でも必要ではないか。
 先ほども申しましたけれども、多様な意見がございます。すべてに耳を傾けることは難しいかもしれませんけれども、姿勢として、異論があるという、異なったいろんな考え方があるということをまず認めた上で、耳を傾け、そして異論に対しては、御自身の言葉で率直に御自身自身がお答えをしていくということが、本市仙台の市長としては、度量と姿勢が、私は求められているのだというふうに思っているところでございます。
 今後、ぜひ直接お話をしていただくような機会をさらに多くつくっていただきたいと、そう考えておりますけれども、いかがお考えでございましょうか。

答弁:市長(梅原克彦)

 エル・ソーラ仙台の見直しを初めとして、およそ行政改革あるいは行財政改革の課題については、いろいろな立場の方々が、いろいろなさまざまな御意見をお持ちであるというふうに認識をしております。行財政改革という事柄の性格上も、その進め方も含めて、いろいろな立場の方がいろいろな御意見をお持ちであるという前提に立って、私たちは仕事をしなければならないと思っております。
 したがいまして、できるだけ丁寧に御意見を伺い、また、意見交換をしながら、できるだけベストに近い共通認識に至るように、引き続き努めてまいりたいというふうに考えております。

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